
ミシュランキーとルレ・エ・シャトー ― 日本の格付けの違い
日本の最上級の宿を調べていると、ミシュランキーとルレ・エ・シャトーという言葉に必ずぶつかります。響きが似ているせいで同じものだと思われがちですが、中身はけっこう違います。片方はミシュランの調査員がつける評価。もう片方は、宿が招かれてはじめて入れる協会の会員資格です。この記事では、その二つが何を見ているのか、そして本ガイドの宿がどちらを持っているのか(あるいは両方なのか)を整理します。最近は The Ryokan Collection という三つ目の基準も出てきましたが、ここではまず国際的なこの二つに絞ります。
目次
二つの格付けは、別のものを測っている
ミシュランキーは、レストランの星のホテル版です。2024年に始まったばかりの新しい格付けで、匿名の調査員が実際に泊まって1つから3つのキーをつけます。見るのは建築や内装、サービス、その宿ならではの個性、値段に見合っているか、それに地元とのつながりまで。要するに、宿そのものの総合力への評価です。
一方のルレ・エ・シャトーは、そもそも評価ではありません。1954年にフランスで生まれた、独立系の高級ホテルとレストランの集まりで、世界に約580軒。点数で選ばれるのではなく、既存の会員に招かれ、認められて、はじめて仲間に入れます。もともと食の集まりだったこともあって、料理を出すことが前提の宿が多く、味は建物と同じくらい大事にされます。だから会員であることは、調査員の採点ではなく、同業者からのお墨付きという意味になります。

| ミシュランキー | ルレ・エ・シャトー | |
|---|---|---|
| 正体 | 評価・格付け | 協会の会員資格 |
| 誰が決めるか | ミシュランの匿名調査員 | 会員(招待と承認による) |
| 段階 | 1〜3キー | 会員か否か(段階なし) |
| 創設 | 2024年 | 1954年・フランス |
| 重心 | 宿の総合力 | 料理ともてなしの伝統 |
日本での重なり方
本ガイドで追っているのは、日本の格付け宿161軒。このうちルレ・エ・シャトーの会員が10軒、最上位の3キーが7軒です。そして、その両方を持っている宿となると、ぐっと数が減ります。

両方を備える宿
キーと盾を両方持っているというのは、性格のまるで違う二つの審査を通ったということ。かたや調査員の評価、かたや協会からの招待です。日本で3キーの旅館、浅羽と強羅花壇が、いちばんわかりやすい例でしょう。
二冠の宿
どちらを予約の指針にするか
宿を横並びで比べたいなら、ものさしがはっきりしているキーが向いています。料理に芯があって、オーナー同士が保証し合う宿がよければ盾。日本のもてなしのてっぺんを狙うなら、両方持っている宿を探すのがいちばんです。ただ、こういう宿はどこも部屋数が少ないので、予約はとにかく早めに動いてください。
キーは与えられるもの、会員資格は認められるもの。両方をその手にしている宿は、めったにありません。
浅羽の空室・料金を見る
アルファベット順に並べています。料金とキャンセル条件は各社で異なり、このページからはどちらも見えません。複数開いて比べるのが確実です。
これらのリンクから手数料を受け取ります(お客様の負担は増えません)。どの宿を載せるかも、どの順で出すかも、それでは決まりません。
最終確認 ·





